今回は、「令和4年度の事業再構築補助金採択結果まとめ」についてになります。
2023年6月15日に、第9回の事業再構築補助金の採択発表があり、
令和4年度の合計4回の採択結果をもとに分析をしていきます。
【事業再構築補助金の概要】
事業再構築補助金のホームページ
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/
第10回事業再構築補助金の説明記事は下記です。
第10回事業再構築補助金➀
第10回事業再構築補助金➁
産業雇用安定助成金(事業再構築支援コース)
第10回事業再構築補助金の概要の説明動画
第10回事業再構築補助金の補助金申請者向けオンライン説明会
第10回事業再構築補助金の電子申請の入力方法
【令和4年度の事業再構築補助金の採択結果】
令和4年度の第6回~第9回公募までの採択結果をまとめてみていきます。
まずは、全体の応募件数と、採択件数です。
第6回 2022年6月30日〆切、2022年9月15日発表
応募件数15,340件、採択件数7,669件
第7回 2022年10月5日〆切、2022年12月15日発表
応募件数15,132件、採択件数7,745件
第8回 2023年1月13日〆切、2023年4月6日発表
応募件数12,591件、採択件数6,456件
第9回 2023年3月24日〆切、2023年6月15日発表
応募件数10,821件、採択件数5,205件
元々年度内に3回と予告されていたところ、4回目の第9回を実施することが、急遽2022年12月に発表されて、
第8回での申請を検討されたいた事業者が第9回にスキップしたこともあり、第8回と第9回に申請者が分散し、
結果として、第8回は、第6・7回の水準の半数弱、第9回は第6・7回の水準の3分の1程度の応募件数に落ち着き、
第8・9回の合計で考えると、応募件数12,439件、採択件数5,692件と第6・7回から8割程度に減少しております。
1つの事業者が、グリーン成長枠などを除けば1回がしか申請ができない、事業再構築補助金については、
既に申請・採択をしている事業者数は、累計149,231社となっており、申請する件数自体が大幅に減少していることが分かります。
第1回から第9回までの事業再構築の受付数と採択数の推移をみると、
徐々に減少傾向にあることがわかります。
そして、気になるのは採択率です。
令和3年度の5回の合計採択率は、第1回42%、第2回51%、第3回49%、第4回45%、第5回46%
令和4年度の4回の合計採択率は、第6回50%、第7回51%、第8回51%、第9回45%
トータルでは48%の採択率となっています。
第6、7、8回まで約50%だった採択率が、第9回では約45%に減少しました。
【申請枠別推移】
申請枠別に第6回~第9回の推移をみていきます。
通常枠
第6回:応募件数11,653件、採択件数5,297件、45%
第7回:応募件数9,292件、採択件数4,402件、47%
第8回:応募件数7,261件、採択件数3,562件、49%
第9回:応募件数5,178件、採択件数2,130件、41%
全体平均より採択率は常に低いです。
第9回が41%と大幅に減少しています。
大規模賃金引上枠
第6回:応募件数9件、採択件数5件、56%
第7回:応募件数11件、採択件数5件、45%
第8回:応募件数8件、採択件数4件、50%
第9回:応募件数6件、採択件数3件、50%
応募件数が極めて少ないですが、採択率は約50%
回復・再生応援枠
第6回:応募件数2,933件、採択件数1,954件、67%
第7回:応募件数2,144件、採択件数1,338件、62%
第8回:応募件数1,522件、採択件数879件、58%
第9回:応募件数1,146件、採択件数590件、51%
採択率が、毎回減少している傾向です。
採択されるには、難易度が上がっていることが分かります。
最低賃金枠
第6回:応募件数252件、採択件数216件、86%
第7回:応募件数162件、採択件数131件、81%
第8回:応募件数165件、採択件数117件、71%
第9回:応募件数106件、採択件数68件、64%
第8回では、86%あった採択率が、第9回では64%に大幅に減少しました。
グリーン成長枠
第6回:応募件数493件、採択件数197件、40%
第7回:応募件数543件、採択件数217件、40%
第8回:応募件数434件、採択件数173件、40%
第9回:応募件数372件、採択件数148件、40%
各回安定の40%と40%となるように調整していることが分かります。
緊急対策枠
第7回より登場した申請枠
第7回:応募件数2,980件、採択件数1,652件、55%
第8回:応募件数3,201件、採択件数1,721件、54%
第9回:応募件数2,561件、採択件数1,320件、52%
第7回より第8回の方が、応募件数、採択件数共に増加しています。
採択率は徐々に減少しましたが、通常枠、回復・再生応援枠、最低賃金枠と比較すると、減少幅が少ないことがわかります。
申請類型は、要件に当てはまるかどうかという前提条件もありますが、
緊急対策枠が、人気が高く、採択率もそこまで大きなブレがない、申請枠だったことが分かります。
すでに以前の記事でお伝えしてきた通りで、令和5年度から大きく制度が変更となり、申請枠が大きく変更となりました。
第9回では、➀通常枠、➁大規模賃金引上枠、➂回復・再生応援枠、➃最低賃金枠、➄グリーン成長枠、➅緊急対策枠の6つの枠があり、
通常枠以外の申請枠の場合、申請枠と通常枠の2回の審査をしてもらえることになっていました。
➀成長枠、➁グリーン枠成長枠(エントリー)、➂グリーン枠成長枠(スタンダード)、➃卒業促進枠、➄大規模賃金引上促進枠、➅産業構造転換枠、➆サプライチェーン強靭化枠、➇最低賃金枠、➈物価高騰対策・回復再生応援枠と全部で9つの申請枠になり、複雑になりました。第9回まであった、通常枠がなくなったことで、通常枠による2回目の審査はなくなっています。
どの申請枠を選択するかにより、大きく採択可能性がかわり、どの申請枠が最も適切か、そして、採択可能性が高い申請枠を選択することが結果として重要になってきます。
蓋を開けてみれば、年初の採択率が高く、年度の後半になるとドンドン採択率も件数も減少していくのは、令和5年度も同様の推移・結果になるのでしょうか。
いずれにしても、年度初めに申請を実施すると有利に運びやすいことが分かります。
事業再構築補助金の申請サポート
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本来十分な準備期間の中で申請まで進めらることが望ましいですが、
直前1カ月前、3週間前ぐらいから始められる方も面談の上、お受けしております。
実際に補助金が活用できる事業の取り組みなのか、どの申請枠で進めれば有利なのか、採択されるポイントはどこなのかなど、初回は無料相談を実施しています。
事業再構築補助金の申請をご検討の方は、是非お問い合わせいただければと思います。