超短納期が必須!第16回小規模事業者持続化補助金 変更点

今回は「超短納期が必須!第16回小規模事業者持続化補助金 変更点」についてになります。
2024年5月8日に、第16回の小規模事業者持続化補助金の公募が開始されました。
今回は今での申請回とは、大幅な違いがありますので、変更点を中心にお伝えします。
小規模事業者持続化補助金 商工会議所地区のHP

 

第16回 小規模事業者持続化補助金の変更点

 

小規模事業者持続化補助金とは
小規模事業者持続化補助金(=持続化補助金)は、 小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成 した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度です。

 

補助率・補助上限額

 

 

申請類型一覧

 

第16回受付締切分
申請受付締切日:2024年5月27日(月)
事業支援計画書交付の受付締切:原則2024年5月20日(月)
採択発表:2024年8月頃
事業実施期間:交付決定日から2024 年11月4日(月)
実績報告書提出期限:2024年11月 14日(木)

 

超短期間での申請期間
公募開始から申請受付〆切日まで、なんと19日間しか猶予が無く、超短期間での申請が求められています。
事業支援計画書交付の受付締切とは、商工会・商工会議所に事前相談をして、「事業支援計画書(様式4)」の発行依頼等を行う締切です。
5月20日までとなると、実質12日間しかないです。営業日となる平日と考えると8営業日。
超超短期間しかないです。

 

事業実施期間
採択発表が2024年8月でそこから、11月4日までが事業の実施期間です、8月上旬が採択発表としても、最大3ヶ月間しか事業を実施する期間がないです。
そして、11月14日までに実績報告をする必要があります。
これは、ものづくり補助金と同じであり、年度内に実績報告までを終えるようにした短期間補助金制度で同様です。
2024年の経済産業省・生産性革命の補助金はいずれも短期間が必須となっています。

 

そのほか、公募要領に記載の事項については、大きな変更点はなかったです。
回を重ねるごとに、対象外の経費項目が詳細まで記載されるようになっています。
実際に申請して採択されても、経費が補助金の対象外となると補助金がもらえないことになるので、補助対象経費の項目なのかを十分に検討して申請する必要があります。

 

採択率
第14回まで採択発表がされておりますが、ざっくり6割が全体採択率です。
小規模事業者持続化補助金は、資金に余裕がない小規模事業者や個人事業主の方を対象とした補助金なので、補助金コンサルタントに事業計画書の作成を依頼せずに、ご自身で申請している方が多いことが特徴です。事業計画書の審査は相対評価の審査となります。もし、事業計画書の品質がイマイチでも、競合との比較上、ライバルの事業計画書の品質がそこまで択なければ、ワンチャン採択できてしまうといえるでしょう。小規模事業者持続化補助金については、ご自身で申請されている方が多い補助金なので、ライバルも強くなく、事業計画が補助金の趣旨にあっており、まともな事業であれば、採択されると思います。手前味噌ではございますが、我々が支援している方については、ほぼ100%で採択されています。

なお、第16回は短期で申請しなければいけないので申請者も少なく、ライバルが少なく、制度も大きく変わり、採択率が高くなると予想します。

 

第16回 小規模事業者持続化補助金 電子申請

 

大きく変わったのは電子申請です。
申請システムについて、実際に自分のgBizIDプライムでログインをして確認をしました。
基本情報や申請項目の入力については、形式は変われど大きな変更点はございませんが、審査項目となる、経営計画入力(様式2)-補助事業計画-、補助事業計画入力(様式2)-補助事業計画-の部分が大きく変わりました。
まず今までとは項目の並び順が変わっています。
そして、全て専用サイト上で、文字情報と画像を添付してサイト上で加工して作成していくシステムになっています。

 

注意書き
入力文字数は、各項目最大4,000字となっております。
なお、画像や表については行数等によってシステム内で文字数がカウントされます。
ファイルサイズは文字数のカウントには影響しませんが、画像の数が増えるほど文字数が多くカウントされますので、複数の画像をまとめて1ファイルとしていただくと、文字数の節約が可能となります。カウントされる文字数の目安は、画像が1枚150文字程度、表が300文字程度となります。
入力可能な文字数は画面上には表示されませんので、上記目安を基に入力してください。

 

最大4,000字で作成する項目
この部分が小規模事業者持続化補助金における、事業計画書のコアな部分となり、我々中小企業診断士達が事業者の方を支援するメインどころです。
その情報項目と方針についてはこの記事内でお伝えします。

 

経営計画入力(様式2)
1-1.自社の概要
→自社HPに記載するような概要をいれます。

 

1-2.現在の売上・利益の状況
→収支の状況です。

 

1-3.経営課題
→自社の経営課題と短期と長期で入れたいです。

 

2-1.市場の動向
→外部環境分析、業界分析です。

 

2-2.顧客ニーズ
→ターゲット顧客の分析で、どのような具体的なニーズがあるかどうかです。

 

3-1.自社の強み
→自社の内部環境分析としての、強みを複数入れたいです。切り口はヒトモノカネ情報です。

 

3-2.自社の提供する商品・サービスの強み
→商品とサービスは何ですか?その選ばれている理由を記載したいです。

 

4-1.経営方針・目標
→5年間の経営方針と目標を記載したいです。

 

4-2.今後のプラン
→上記の目標を達成する上での、具体的なプランを複数入れたいです。

 

※それぞれ最大4,000字以内。画像は150字としてカウントされます。
ブログ記事が2,000~4,000字が一般的であり、1つの項目に4,000字となるとかなり多い分量だと思います。

 

補助事業計画入力(様式2)
1.補助事業で行う事業名(30文字以内で記入すること)
→ここは事業のタイトルで採択された場合には公表されます。分かりやすく、自社の独自性を踏まえて入れたいです。

 

2-1.事業の概要
→今回の補助金を活用して、どのような事業を実施されたいのか記載します。新規事業が良いです。

 

2-2.背景・目的
→この新規事業を実施する背景と目的を記載します。

 

2-3.具体的な取組
→その具体的な内容の詳細を入れます。

 

業務効率化(生産性向上)の取組みの有無
→有るか無いかです。
販路開拓とあわせて行う業務効率化(生産性向上)の取組はありますか。
→補助金を活用して、業務効率化になるか、生産性が向上するかという視点です。

 


4-1.取組の効果
→新規事業を実施することで得られる効果です。

 

4-2.効果の試算
→数値目標、売上と収益になります。

 

補助対象経費
前回からの大きな変更点はございませんが、この補助対象経費かどうかと、補助金が使える事業内容なのかの部分が最も重要だと思います。
仮に、実施した事業があっても、ほとんど補助金がもらえない内容といったことが多いので、この補助対象経費の部分はあらかじめて十分に確認する必要があります。
①機械装置等費:補助事業の遂行に必要な製造装置の購入等
②広報費:新サービスを紹介するチラシ作成・配布、看板の設置等
③ウェブサイト関連費:ウェブサイトやEC サイト等の 開発、構築、更新、改修、運用 に係る経費
④展示会等出展費:展示会・商談会の出展料等
⑤旅費:販路開拓(展示会等の会場との往復を含む)等を行うための旅費
⑥新商品:開発費 新商品の試作品開発等に伴う経費
⑦資料購入費:補助事業に関連する資料・図書の購入費用等
⑧借料:機器・設備等のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの)
⑨設備処分費:新サービスを行うためのスペース確保を目的とした設備処分等
⑩委託 ・ 外注費:店舗改装など自社では実施困難な業務を第三者に依頼(契約必須)

※ウェブサイト関連費 は、補助金交付申請額及び交付すべき補助金の額の確定時に認められる補助金総額の1/4(最大50万円)を上限 とします。 ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。
※設備処分費は、補助対象経費総額及び交付すべき補助金の額の確定時に認められる補助対象経費の総額の1/2を上限とします。設備処分費のみによる申請はできません。

 

自社の事業計画書作成に慣れている事業者の方やこういった電子システムの入力に慣れているのであれば、ある程度ご自身でも申請できるのが、小規模事業者持続化補助金です。
本来は、商工会・商工会議所にご相談の元、ご自身で作成してご自身で申請することを想定しています。
実際にシステムを触ってみて、やはり、慣れている、得意な事業者の方はできますが、この超短期間で急に自分の力だけで申請するとなると、本業に支障が出る方も多いと感じます。

 

小規模事業者持続化補助金の申請サポート

 

壱市コンサルティングでは、中小企業診断士のチームで補助金の申請サポートを実施しております。
専門分野をもった、中小企業診断士のメンバーが揃っており、各業界に適した人材が責任をもって担当します。
第16回小規模事業者持続化補助金の申請サポートについては、既に先行予約でいっぱいな状況であり、申請についてのアドバイスやコンサルといった形での対応となります。
実際に補助金が活用できる事業の取り組みなのか、どの申請枠で進めれば有利なのか、採択されるポイントはどこなのかなど、アドバイスします。
今回は超短納期が求められるので、事業者が主体的に実施しないと申請期限に間に合わないと思います。

 

 

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山口 晋

山口 晋

山口晋(壱市コンサルティング)認定経営革新等支援機関ID:107613000510
経済産業大臣登録 中小企業診断士(登録番号420415)
長野県上田市出身 中小企業診断士チームである、壱市コンサルティングチームの代表 不動産業界にて約18年間に渡り、不動産売買仲介、ビル管理運営などの業務に従事し、経営コンサルタントとして独立開業。得意な業界は、不動産業、建設業、飲食業、サービス業全般。「中小企業診断士の認知度とブランド力向上のため、人生をかけています。」補助金採択率90%以上。事業再構築補助金、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金など約100件以上採択
壱市コンサル塾 中小企業診断士2次試験対策講座の講師 実務従事サービス 独立・副業支援 毎年、中小企業診断士試験合格者を連続輩出

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